失われていく生命力の要因は、やはり深刻な酵素不足?!
人間やペットの様々な健康調査結果から分かってきたことは、「腸」の機能性が著しく弱体化しているという現実に他なりませんでした。腸粘膜・腸内微生物の状態が悪化し、腸管免疫力が弱体化し、腸漏れを起こしている状態、つまり「腸管浸漏症候群=LGS(リーキー・ガット・シンドローム)」を生み出すまでに至っています。
読んで字の如し、ガット(腸管)から漏れ出すという病名ですが、東洋医学では腸を気力の源と考えていますので、「気力をもってガンバル」という意味の「ガッツ」が、漏れてしまうと解釈してもあながち間違いではありません。アレルギーや生活習慣病が急増していることや、難病・奇病が多くなりつつあることも、その影にはこのLGSの存在が疑われるようになってきました。
原因に考えられているものは、「生命ある食べ物」の不足や有用腸内微生物の激減、つまりは、食生活のなかの深刻な「酵素」不足と、「酵素反応」を脅かす危険な化学物質や抗生物質などの存在でした。生食や発酵食品の摂取機会が減っていることが、生命と直結する物質である「酵素」の不足を招いてしまっているのです。
そのことは、生命の歴史のなかで、膨大な「酵素反応」を利用し機能してきた「腸」に対して、結果的に多大なダメージを与えてしまっていました。この事実に、いち早く気が付かなければならない分岐点に、私たちは今立たされているのです……。