ジューサーミキサーにかけたように植物細胞を粉砕し、圧縮して絞り出したカスならば、植物繊維以外にはほとんど残っていないことが考えられますが、大高酵素の製造法の場合はそのような方法をとってはいません。
原料植物をある程度の大きさに裁断しますが、その際、断面から糖液の浸透圧によって自然に浸み出してくるエキスのみを利用いたします。
上質なエッセンスのみをいただいてきて、それを発酵させて造られるものなので、大変消化吸収が良く、ファスティング(絶食)などのときにも効果を発揮する植物エキス発酵液が生まれるのです。
この製造法は、植物細胞に由来する酵素群を、物理的な刺激で破壊しないための配慮に基づくものです。
植物由来酵素はエキスのなかに多量に溶け込んでいますが、それらが次の微生物のもつ酵素が働く上でのベースをつくってくれています。
最終的に発酵微生物による発酵(微生物の酵素の働き)によって製品としての植物エキス発酵液に仕上げられます。
従いまして、このような糖質による自然抽出法では、原料によってはおよそ10%~30%ほどは残渣の方にも残っています。
多いものは40%ほど残っているものもあります。
それらの植物エキス抽出後の植物残渣を、50℃以下の温度帯で真空乾燥してつくるものが、発酵野菜パウダーです。
ですから、まだ十分に栄養が残っている植物残渣が乾燥濃縮されていくことになります。
同じ100gといっても、栄養分が10%~30%の植物残渣が100gではなく、その乾燥濃縮したものの集約物が100gですので、最終的には栄養分がぎっしりと詰まっているパウダーになっているのです。
確かに、水にも乳化できる上質のエッセンスなどは、人用の液体の方に取りだされていきますが、まだまだ栄養源はたくさん残っています。
ちなみに、話を豆腐の方にふってみますと、大豆の栄養素の40%ほどは、まだオカラのなかに残っていると言われています。
オカラ自体は繊維分が多くて、そのままでは残っている栄養素を摂取しにくいのですが、このオカラを発酵(テンペ菌など)させれば、摂取できる栄養素が愕然と増えることは確認されています。
この豆腐とオカラの関係に少し似ていますね。
大高酵素では、これを「おすそ分け」という食文化になぞらえて説明しています。
同じ原料の栄養源を、人と動物で食べ分けている訳ですから、人への目的の後に、動物へ「おすそ分け」をするというシステムとなる訳です。
単なるカスと、「おすそ分け」では、こんなにも違うものであることが、ご理解いただけたでしょうか。
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